TKOの木本さんが6億円もの投資トラブルを起こし、2022年7月に所属事務所の松竹芸能を退所しました。
木本さんはもともと投資好きとして有名で、テレビでも自身が熱中していた「stepn」などの投資について話していますが、今回の投資トラブルは「FX」と「不動産投資」のようです。それも、木本さんが投資にのめり込むことでお金を溶かしたのではなく、偽物のブローカーに出資を依頼される詐欺に引っかかってしまったようです。
この記事では、木本さんが2回騙されたという投資トラブルの内容を時系列でまとめました。
①木本の投資トラブルって何?木本は悪いことをしたの?
②木本がFX、不動産投資で2回騙された話
③木本が松竹芸能を退所した理由
④木本の説明と後輩の証言の矛盾
【時系列】投資トラブルの内容
木本さんの説明によると、木本さんが投資トラブルで行ったことは2つです。
①偽の投資話に気づかず、投資家仲間数名を誘って一緒に投資した
②投資家仲間の負債を1人で肩代わりした
トラブルの内容を時系列で見ていきましょう。
2017年:木本が投資を開始、自称FXトレーダーA氏との出会い
2017年、木本さんは仕事で一緒になったプログラマーに勧められるまま、ビットコインの取引を始めました。これがはじめの投資でした。このときのビットコインは一時的に値上がりして利益が出ましたが、その後大暴落し、つぎ込んだ200万円はほとんどゼロになったそうです。
この経験から投資の勉強を真剣にスタートした木本さんは、勉強を始めて約1年後に、投資の情報交換をする中でA氏を紹介されたそうです。
情報交換するようになった若い子たちから『トレーダーですごいやつがいる』と言われて紹介されたのがA氏です。
出典:NEWSポストセブン
投資トラブルで木本さんが騙されたという1人目の相手はこの「自称FXトレーダー」のA氏です。
2020年2月~11月:投資トラブル①
投資トラブル①概要
・自称FXトレーダーA氏に木本が自己資金100万円の運用を依頼
・A氏から色んな人のトレーダーをやりたい、という要望を受け、木本が9人の投資仲間にA氏を紹介
・木本含めた10名からA氏へ、合計1億円を超えるお金が渡る
・A氏のトレーディングに対する取り組みが気になった木本は、A氏に運用していないお金を返金するよう要求
・A氏は木本へ一部のお金を現金で返金した後、地方の実家へ雲隠れ
・木本がA氏に返金を要求すると、A氏の口座はすっからかんで、トレーディングも行っていなかったことが発覚
・A氏の弁護士から返金の計画が提出されるが、完済に100年以上かかる内容で、木本は納得せず刑事告訴を視野に入れた交渉を継続
・木本は9人の投資家に、自己資金で立替返金を完了した(現状、木本が投資家全員の負債を背負った状態)
A氏(自称FXトレーダー)は20代の「普通の若者」で財務局に無登録の業者です。専門用語を駆使した話術の巧みさから、デスノートの夜神月のような雰囲気でスゴイ人と思わせる何かがあるそうです。
木本さんは、A氏を息子のようにかわいがり常にどこへでも連れて歩いており、A氏に1000万円ものお金を貸したこともあります。木本さんは初め自己資金100万円の運用をA氏に任せましたがそのときはA氏のFXトレーダーとしての実力はわからなかったようです。
その後A氏から「色んな人のトレードをやりたい」という要望があり、木本さんが9人の投資仲間と一緒にA氏にFXトレードを依頼するようになります。10人からA氏に渡ったお金は合計で1億円を超えるそうです。
2020年夏ごろ、A氏があまりトレードをしていないことを察知した木本さんが、きちんと仕事としてやるように諭すと、A氏は
と弁解。そこで木本さんが、取引していないお金をいくらか返金するように言うと、A氏から木本さんに一部まとまった金額が現金で返金され、その数日後にA氏は”飛んだ”そう。
A氏が地方の実家に戻っていることが判明し、木本さんから預けたお金の返金を要求すると、
という状況です。これに対する木本さんの対応は、
木本さんが立替返金した理由は、トラブルが明るみに出て信用失墜することを避けたかったためだそうです。なお、木本さんは「実は今年に入ってから、FXの損失については一旦解決しているんです。」と話しています。木本さんとA氏の交渉は継続しているので、木本さんから9人の投資家への返金が完了している、という意味だと考えられます。
この騒動を外から見ていたB氏が、木本さんの騙された2人目の人物です。
2020年12月~:投資トラブル②
投資トラブル②概要
・2020年12月、自身もA氏にお金を預けていたというB氏(会社経営者)が木本に不動産投資の話を持ち掛ける
・B氏から、木本以外に数人参加者が必要だと説明
・木本は投資仲間3人と一緒に5億のお金をB氏に渡した
・B氏から木本へ、投資結果の報告が予定より数か月遅れ、木本からB氏に返金を要求し、1億6000万円返金された
・途中で一部の投資家が逃亡し、木本が1人で全員分を背負ってB氏と契約を締結
・2021年7月、B氏から木本宛に内容証明郵便にて返済不可と通知
・木本がB氏の弁護士に返金を交渉し、現実的な返金計画が提出され、返金待ちの状態
木本さんが騙された2人めのB氏は、会社経営者で木本さんと7~8年の付き合いがある人物です。B氏も財務局への登録はありません。B氏から木本さんに持ち掛けた不動産投資の内容は…
1件目の投資トラブルで大金を失った木本さんは、少しでもその足しになればと藁にも縋る想いでこの話しに乗りました。3人んの投資仲間を集めてみんなで5億円をB氏に渡します。※木本さんの負担額は1000万円です。
B氏は当初、1か月で投資の結果がわかると説明しましたが、3か月経過しても「まだ進んでいない」と濁しており、木本さんは返金を要求したところ1億6000万円が返金されました。
木本さんは、投資家の1人がB氏にお金を借りた状態で途中で”飛んで”しまったために、もともと各人がB氏と契約をするはずだったところ、木本さんが全員分を背負って1人でB氏と契約を結びました。(=損失が出た場合は木本さんが1人で負債を抱える)5億円もの大金はB氏からお金を借りた上で出資していたんですね。木本さんは借金の連帯保証人のような立ち位置になっています。
2021年7月、B氏からようやく投資の結果報告を受けることになった木本さんですが、約束の日の前日にB氏からの内容証明郵便が届きました。そこには「返すつもりはあるけど、お金がない」ということが書かれていたそうです。
契約上は木本さんが全員の負債を肩代わりすることになっていたので、木本さんはB氏の弁護士に返金の交渉をします。そして、具体的な返済計画が提出されました。木本さんはその計画に沿って返金されることを願うのみだそうです。
木本さんの出資金額は、A氏とB氏にそれぞれ1000万円、合計2000万円だったようですが、木本さんが投資家仲間の負債を肩代わりすることで何億円もの負債を抱えることになってしまいました。いずれも自分が仲間を巻き込んでしまったことへの引け目を感じてすべて自分で背負ってしまったようです。
2022年7月23日:松竹芸能退所
2022年7月23日に、木本さんが自分の意志で所属事務所の松竹芸能を退所しました。辞めた背景には、TKOのコンビとしての活動チャンスを自分が潰してしまったことへの申し訳ない気持ちがあったそうです。
自分の中ではたくさんの葛藤がありましたけど、最初に頭に浮かんだのは木下のことです。あんなことになって、木下は松竹を辞めたけど、実は今年中に事務所に戻る計画があって、僕もすごく楽しみにしてたんです。
木下もそこに向けて必死に頑張っていたのに、僕がこんな騒動を起こしてしまった。木下のチャンスを潰してしまったことが、すごく悔しくて申し訳なくて……。
僕だけ松竹に残り続けるという選択肢はありえへんと思いました。どの面下げて松竹におんねんって話ですから。
出典:NEWSポストセブン
木本の説明と後輩芸人の証言の矛盾
木本さんの説明の中で1つ、真偽が微妙なのは投資家仲間についてです。木本さんは、投資にもともと興味のあった人にだけ声を掛けたと話していますが、木本さんの後輩芸人(匿名)は木本さんが芸歴10年以上の中堅を強引に投資に誘っていたと話しています。
木本さんの説明
投資に興味のある仲間が集まって『みんなで得しようや』、『稼ごうや』と言う話の中で、僕が持ってきた話が、運用の実態も不明なままになってしまったのが実情です。
声をかけたのは、あくまでも投資に興味がある仲間。無理やり勧誘したこともないですし、決して興味がない人の肩を叩いて、『これやらへんか?』と誘ったこともありません。
出典:NEWSポストセブン
松竹の後輩芸人Aの証言
勧誘された時、私はおカネがないと断ったのですが、『カネがない言うても30万円くらいなら用意できるんちゃうか』と引かない。『30万円も出せません』と返すと『なんやねん』と怒っていました。
私に投資する気がないと見るや、『誰がバイトをかけもちしてる?』とか『誰がカネ持ってるん?』などと、他の当たり先を聞いてきました。一番嫌だったのは、芸の指導をすると呼び出しておいて、朝まで延々と投資の話をされたことです
出典:FRIDAY
これはどちらを信じていいのかわかりませんね。木本さんの人柄についてはポジティブな評判も多くありましたのでこちらにまとめました。

木本さんはいま、法的な責任を問われないようにかなり慎重に発言をされていると思うので、実態が詳しく語られていない可能性は十分にあると思います。
木本さんは厳しい状況にあると思いますが、相方の木下さんは今後もTKOとして活動していく意志を表明しているので、コンビの2人が力を発揮できるメディアで活躍されると良いですね。
アイキャッチ画像出典:Pch.vector – jp.freepik.com によって作成された people ベクトル