元舞妓のフリーライター、Kiyohaこと桐貴清羽(きりたかきよは)さんが、自身の経験をもとに舞妓さんの闇を告発し話題を呼んでいます。ところがKiyohaさんのTwitterで公開される、彼女の経歴は時系列がぐちゃぐちゃで、内容の真偽に注目が集まっています。
この記事ではKiyohaさんの発言の矛盾を明確にし、言葉の端々から読み取れる情報をもとに、彼女の経歴を年表にまとめました。
Kiyohaの経歴年表
Kiyohaさんの告発が嘘松と言われ始めたのは、舞妓さん以外の経歴の時系列がめちゃくちゃであったことが原因です。Twitterなので言葉足らずな部分があったり、Kiyohaさん自身が前後の事実関係に矛盾があることを気に留めていない様子があることが理由かもしれません。
行間をよみつつ、Kiyohaさんのコメントを適度に修正すると、どうにか5つを全部経験できそうですよ。
Kiyohaさんの経験したこと
①モデル
②アイドル
③舞妓さん
④インターナショナルスクール
⑤18歳で稼ぎ2000万円
整理前:Kiyohaの証言は矛盾だらけ
Kiyohaさんが自身のTwitterで語る経歴をそのまま並べるとこうなります。
・1999年生まれ
・11歳のとき(2010~2011年)モデルとして活動。
・15歳のとき(2014~2015年)家出し上京。
→上京が東京か京都かナゾ。上京してすぐお世話になった男性は東京・銀座でBAR納富という店を経営している。舞妓さんになるのに京都じゃないの?
・16歳のとき(2015~2016年)8か月の修行後舞妓さんとなる。デビューから8か月で引退。
・2021年の6年前=2015年[16歳]アイドルとして活動
→当時の写真が明らかにキッズなので本人が時期うろ覚え。舞妓さん修行の時期と重なっている。
・2022年の5年前=2017年[18歳]インターナショナルスクールに通う(校舎の場所は東京or大阪)
・18歳のとき(2017~2018年)年収2000万円、それまで世の中との関りをほぼ遮断されていたらしい。
→インターに通っていた年に2000万円稼げるの?舞妓さん時代や学校で社会とは断絶されてないのでは?
いろいろとツッコミどころがありますよね。
整理後:整合性の取れた年表が完成
Kiyohaさんがまだ明かしていない経歴もあること、彼女の言う「〇年前」があてにならないことを考えると、行間を読んで時系列を推測する必要があります。
・15歳の「上京」はおそらく「上洛」=京都行きである。
・Kiyohaさんはおそらく2回上京していて、BAR納富の店主と知り合ったのは2回目の「上京」で東京へ行ったときである。
・アイドル活動をしていた時期は2015年ではない。外見の幼さから、時期はおそらく上京して舞妓さんになるよりも前である。
・インターナショナルスクールはおそらく京都から近い大阪である。
・学校卒業後(中退?)におそらく2度目の上京で大阪から東京へ引っ越しした。
・銀座の店主と知り合ったのはおそらく学校卒業後である。
これらの推測をふまえると、Kiyohaさんの経歴がどうにか矛盾せずに成立しました。
【Kiyoha年表】
・1999年生まれ
・11歳のとき(2010~2011年)モデルとして活動
・12~14歳のとき(2011~2014年)アイドルとして活動
・15歳のとき(2014~2015年)上洛して京都で舞妓さんの修行をする
・16歳のとき(2015年~2016年)舞妓さんとなる
・17歳のとき(2016~2017年)学費を稼ぐ
・18歳のとき(2017~2018年)インターナショナルスクールに通う
卒業してすぐ上京して東京でホステスとして2000万円稼ぐ
なんとも濃い人生を送られてますが、急いで詰め込めばKiyohaさんの語る活動はすべて経験できそうです。なお、Kiyohaさん自身も発言の矛盾には気づいているようで、改めて経歴は公開されるそうです。
Kiyohaの嘘松は確信犯?
嘘つきを強みにしたライター業
舞妓さん時代の衝撃的なエピソードを公開して話題を呼んだKiyohaさん、発言の矛盾により「嘘松」としても注目されていますが、1つ重要なのは彼女がライターであり、日ごろ現実と虚構の区別がつかない文章で読者を惹きつけていることです。
Kiyohaさんのnoteでは、嘘つきだった幼少期に言及したうえで、自作の小説についてこのように記述されています。
私が書く小説は、本当にあった話なのか、それとも嘘なのか。
皆様どうぞ見破ってくださいませ。勝負ですよ。嘘を本当、本当を嘘、はたまたどちらかわからない。そうなれば私の勝ちです。
出典:https://note.com/kiyoha_xxx/n/n9ba2d08e5a97
今回の告発も、読者にとってよりドラマチックに聞こえる言葉選びをしたと考えられますし、もしかしたらわざとバレる矛盾を散りばめることで「嘘松」だと炎上させ、より世間の関心を引こうとしたのかもしれません。
【画像】Kiyohaの舞妓さん時代
Kiyohaさんの(行間を読まないと筋の通らない)経歴により、彼女が本当に元舞妓さんなのかさえも疑われていますが、彼女が舞妓さんであったことは事実のようです。
Kiyohaさんは「市駒」という名前の舞妓さんで、先斗町の丹美賀というお店にいたそうです。外見はKiyohaさん自身のTwitterで投稿された写真と同一人物ですね。
告発内容:舞妓さんの実態
元舞妓のKiyohaさんが誹謗中傷を受けてまで嘘松を演じる理由があるとすれば、世間の関心を集めてより多くの人に知らしめたい事実があることではないでしょうか。Kiyohaさんが自身の経験を元に告発した舞妓さんの事情は衝撃的なものでした。
舞妓さんの闇
Kiyohaさんが京都の先斗町で舞妓さんをしていたのは2015~2016年で、実際に舞妓さんとしてお店に出ていたのは8か月間です。
通常は6年間の奉公をしなければならないところ、あまりの環境にKiyohaさんは逃げることにしたそうです。Kiyohaさんは自身の経験や知識から、舞妓さんの文化にはこんな側面があると明かしています。
・16歳で浴びるほどのお酒を飲ませられた
・お客さんとお風呂入りという名の混浴を強いられた
・毎年後輩たちが自殺未遂したり心を病んでいく
・6年奉公で住み込み、給料0円、ちょっとしたお小遣い制度
・外部とは手紙か公衆電話しか繋がれず、携帯電話持たせない
・旦那さん制度≒花街結婚:花街の中の人公認になり舞妓、芸妓さんはなにかあるたびにその人の苗字を名乗る
・5000万円で処女を売られそうになった。そしてそのお金、舞妓自身は貰えない
衝撃的な内容です。
京都の花街は祇園甲部、宮川町、先斗町、上七軒、祇園東の5か所あり、環境はそれぞれですが、Kiyohaさんのいた先斗町はこのような実態があったそうです。
舞妓さんの実態→肯定意見多数
Kiyohaさんの告発は「都合のいいところだけを切り取っている」という意見も有り、現時点ですべてを鵜呑みにすることはできませんが、舞妓さんの実態を知る方々から肯定意見も出ており、色々と驚きの事実が隠されている可能性は高そうです。

このなかには、Kiyohaさんの明かした内容以外にも
など衝撃の告発がありました。
「社会保険労務士 繁笑事務所のブログ」によると、舞妓さんは労働者ではなく、芸事の修行の身であるため労働基準法の規制を受けないそうです。
調べてみたところ舞妓さんは労働者ではないという見解です。置屋さんは舞妓さんを一人前の芸子さんにするための修行の場(学校)という扱いです。お酒の席で働いてはもらいますが、それだけではなく踊りや芸や舞妓言葉の教育をしていますから
出典:https://hanjou.jp/_m/blog/2012/11/25/
お酒の席での仕事や夜10時以降の深夜労働も18歳未満の方は本来NGですが、舞妓さんなら法規制の隙間をすり抜けられてしまうんですね…治外法権と言われる所以です。
今回の暴露を受けて、厚労省の後藤茂之大臣は舞妓さんが労働者に該当するのか、という問いに対して言葉を濁しています。
これに対して、後藤大臣は、舞妓や芸妓が労働基準法上の労働者であるかどうか、舞妓らが所属する「置屋」が労基法上の「事業場」にあたるかどうかは、いずれも「一概にお答えすることはできない」と明言は避けた。
出典:https://www.bengo4.com/c_5/n_14653/
厚労省の大臣さえもアンタッチャブルな領域を世間に知らしめたKiyohaさん。Kiyohaさんのアイドル時代や学生時代の経歴に関しては信頼できない部分もありますが、肝心の舞妓さんに関する告発内容は肯定意見を多数集めています。嘘松として世間の注目を集めることになった彼女のやりたいことは、なんとなく予想できる気がしませんか。
今後の展開に注目です。
アイキャッチ画像出典:Pch.vector – jp.freepik.com によって作成された arrow ベクトル